屋外広告士に必要な屋外広告知識をまとめました。
問1
広告全般の定義に関する記述の空欄に入る語句の組合わせとして、適切なもの適切なものはどれか。
「広告とは( a )広告主によって、選択された市場に、アイデア、商品、あるいはサービスなどを管理可能な状態で告知し説得する( b )の非人的提示および促進活動である。」
(a) (b)
1. 明示された 無料形態
2. 明示された 有料形態
3. 匿名の 無料形態
4. 匿名の 有料形態
2.2. 明示された 有料形態 デザインP2-3
問2
日本の屋外広告物に関する歴史を年代順に並べたものとして、 正しいものはどれか。
a.国内最初のネオン広告が東京銀座に出現した。
b.東京銀座数寄屋橋のソニービル壁面のビデオサインが話題となった。
c.第二次オイルショックが起こり、ネオンの深夜消灯の政府の通達がでた。
d.LEDによるフルカラー表示のディスプレイが登場した。1.a — b — c — d
2.a — c — b — d
3.a — d — b — c
4.a — b — d — c
1.a — b — c — d デザインP13-14
1918年 国内最初のネオン広告が東京銀座
1966年 銀座ソニービルのビデオサイン
1980年 オイルショックによる深夜消灯の政府通達
2000年代 LED
問3
マンセル表色系の色相環のR部分を拡大した図の( a )~( d )を説明した文として、 適切なものはどれか。
1.(a)は、0Rの鮮やかな赤を示している。
2.(b)は、10Rの鮮やかな赤を示している。
3.(c)は、クールな青みの赤の方向を示している。
4.(d)は、ウォームなオレンジみの赤の方向を示している。
3.(c)は、クールな青みの赤の方向を示している。 デザインP62
例:
■ 5R5/14(ごあーる ごの14)
=色相 明度(明るい・暗い) / 彩度(薄い・濃い)
■ 5R3/2
■ 5R8/6
↑覚え方:
5Rは赤。(色相)色相(下の図)は覚える!
5/14(明度/彩度)は、数字が高くなる程明るい、小さくなる程濃い色。
1.(a)は、青みの赤=10RP。数字は色相であり彩度は表していない。
2.(b)は、10Rは黄色っぽい赤。彩度は表していない。
3.(c)は、青みがかった赤方向を示している。
4.(d)は、オレンジではなく黄色。
問4
屋外広告物を見る人間の視知覚のメカニズムのひとつに、網膜の中心部において一点を凝視する「中心視」と網膜の周辺部において漠然と見る「周辺視」がある。これらに関する記述として、適切でないものはどれか。
1.中心視は、対象の形態、色彩、テクスチャーを細かく理解させるように働く。
2.周辺視は、対象の位置や運動、明暗による雰囲気や空間状況を把握させるように働く。
3.中心視で見る視力の精度は、周辺視で見る場合に比較して大幅に低下する。
4.日常的な生活の中では、中心視と周辺視が協調的に使われることが望ましい。
3.中心視で見る視力の精度は、周辺視で見る場合に比較して大幅に低下する。デザインP40
低下ではなく向上。中心視はテクスチャーを詳細に理解する。周辺視は雰囲気や空間の把握。
問5
色の三属性(色相、明度、彩度)による配色に関する記述として、適切なものはどれか。
1.色相が類似した濃淡配色で、上部に淡い色を下部に濃い色を用いたものを特にナチュラル・ハーモニーという。
2.赤と緑の配色は、メリハリがあり視覚バリアフリーに効果的に働く。
3.明度が同じ配色は、特に遠方から見た場合、識別が難しく曖昧な印象を与える。
4.彩度が同じで明度差の大きい配色は、派手さが弱まり地味な方向に傾く。
3.明度が同じ配色は、特に遠方から見た場合、識別が難しく曖昧な印象を与える。 P68-69
自然=ナチュラルハーモニー
問6
第二次大戦後の日本においては、夜間照明の光源として白熱電球よりも蛍光灯が普及したが、その理由に関する記述として、適切でないものはどれか。
1.蛍光灯は白熱電球の約3倍のエネルギー効率があるので、省エネルギーという観点から有利であった。
2.蛍光灯は白熱電球よりもはるかに高い色温度の昼光を提供することができた。
3.白熱電球の点光源に対して蛍光灯は線光源から面光源になったことで、光源のグレア(まぶしさ)が軽減された。
4.蛍光灯は白熱電球よりも自然の火に近い光をはなつことから、人の心を和ませる効果が認められた。
4.蛍光灯は白熱電球よりも自然の火に近い光をはなつことから、人の心を和ませる効果が認められた。
光の歴史 P74
1.火 ろうそく
2.白熱電球 1879年エジソン
3.ハロゲン
4.蛍光灯 アルゴンが放電、水銀蒸気圧が上昇、水銀蒸気中の放電、その紫外線が蛍光物質を刺激し可視光が発光
5.水銀灯 水銀蒸気圧が低いと紫外線が増え、高いと可視光発光が増える。競技場など。
6.メタルハライドランプ ハロゲン化物封入により水銀灯を改良したもの。
7.ナトリウムランプ ナトリウムランプは発光効率が高いが演色性は悪い。トンネルなど。
8.キセノンランプ 太陽光に最も近いスペクトルを持つ。
9.LED
問7
短時間で把握可能な光による情報に関する記述の空欄に入る語の組合わせとして、正しいものはどれか。
瞬時の見分けを必要とする短時間提示条件下での最適な表示色の光による情報は、人の基本的な知覚色である( a )カラーで示すことができるとされている。
無数に存在している色光も、大きく分けると赤、オレンジ、黄、緑、青などの( b )種類の知覚色に分類でき、条件に応じて用いることにより、ドライバーなど見る者の誤認を避けるなど、的確な光の色による情報の提供が可能とされている。(a) (b)
1.マルチ 7
2.カテゴリカル 7
3.マルチ 10
4.カテゴリカル 10
4.カテゴリカル 10
デザインP79
問8
光についての記述として、適切でないものはどれか。
1.光は電磁波の一種であり、ある特定の波長(380〜780ナノメートル(nm)の範囲)の光は、視覚を通して明るさや色の感覚を生じさせる。
2.人間が見ることができる光の範囲よりも短い波長は、赤外線や電波、長い波長は紫外線、x線、γ線などに区別される。
3.照度は光源により照らされている面の明るさを評価する量で、単位はルクス(lx)である。
4.「グレア(まぶしさ)」は、高齢者の方が若年者よりも感じやすい。
2.人間が見ることができる光の範囲よりも短い波長は、赤外線や電波、長い波長は紫外線、x線、γ線などに区別される。
デザインの付録01の表を見ればわかる。短いのは紫外線(スペクトルの紫の外側)、長いのは赤外線(スペクトルの赤の外側)。
問9
屋外広告物のユニバーサルデザインを実現するうえで、色覚に障がいのある人々への配慮は重要な事項のひとつである。色覚の障がいとそれに配慮した屋外広告物のデザインに関する記述として、適切なものはどれか。
1.色覚障がいとは、色の区別ができない障がいのことである。
2.色覚障がいがある人の割合は、日本人の場合、男性で人口の約1%程度、女性で約0.5%程度である。
3.色覚障がいのある人の大半は、緑と青の色に対する視感度がないか著しく低い(色弱)かのいずれかであるため、そのことに配慮した配色が必要である。
4.色覚障がいのある人を対象とした屋外広告物のデザインであっても、必ずしもモノトーンを基調としたデザインである必要はない。
4.色覚障がいのある人を対象とした屋外広告物のデザインであっても、必ずしもモノトーンを基調としたデザインである必要はない。
1.色の区別ではなく判別できる色数が少ない。
2.男性5~8%、女性0.5%。
3.緑と赤
問10
屋外広告物の誘目性を高める効果が期待できる方法として、適切でないものはどれか。
1.周囲の状況にかかわらず派手な色のものを用いる。
2.周りとの違いや個性を強調するように用いる。
3.人の興味の対象となっているものを用いる。
4.赤提灯に何となく誘われるような、心の底に刷り込まれている情動を揺れ動かすものを用いる。
1.周囲の状況にかかわらず派手な色のものを用いる。
周囲が派手だと自分を派手にしても目立たないですね。
問11
床面に表示するメディアとして、若者向けのファッションや雑貨店舗で好んで使われる写真の屋外広告物を説明する記述として、適切でないものはどれか。
1.切り文字として製作された広告物である。
2.厚みを持たせることで立体感を強調している。
3.低い位置に置かれているため、歩行者からは視認性の低い広告物である。
4.床面に掲出することにより、歩行者との距離を近づける効果がある。
3.低い位置に置かれているため、歩行者からは視認性の低い広告物である。
歩行者の視線は下向きだから視認性がある。
問12
屋外広告物のデザインにあたって考慮すべき基本的な条件に関する記述として、適切でないものはどれか。
1.屋外広告物に求められる機能性とは、わかりやすさや誘目性、可読性のことである。
2.屋外広告物に求められる審美性とは、美しさや景観的な魅力のことである。
3.屋外広告物に求められる経済性とは、制作コスト低減の徹底のことである。
4.屋外広告物に求められる環境性とは、製作から廃棄までの過程における環境負荷低減のことである。
3.屋外広告物に求められる経済性とは、制作コスト低減の徹底のことである。
費用対効果を考えることが経済性。安けりゃいいわけじゃない。
問13
欧文書体の構成要素に関する記述の空欄に入る語の組合わせとして、正しいものはどれか。
4.セリフ カウンター ステム
デザインP104
問14
CI(Corporate Identity)計画に関する記述として、適切でないものはどれか。
1.CI計画を視覚化することをVI(Visual Identity)計画とよぶ。
2.1930年代のロンドン地下鉄におけるフォントやサインをはじめとするデザインへの取組みは、CIの先駆けであった。
3.家紋の伝統のある日本では、アメリカに先駆けて1960年代からCI導入が盛んになった。
4.今日、CIは企業に限らず、公共的な組織体である自治体や大学、病院などにも導入されている。
3.家紋の伝統のある日本では、アメリカに先駆けて1960年代からCI導入が盛んになった。
1950年代 アメリカ
1970年代 日本
問15
大都市の中心市街地において、建築物の構造や意匠と一体化し調和した屋外広告物を創造することは、良好な都市景観の誘導を進める上で効果的な方策のひとつである。このことを実現する有効な方法として、適切でないものはどれか。
1.建築物の外壁に、懸垂幕等の屋外広告物を掲出できるような平滑な面を確保しておくこと。
2.建築物の立面に、屋外広告物を掲出した場合に調和するようなファサードデザインをほどこすこと。
3.建築物の構造に、屋外広告物を一時的に掲出できるような装置をとりつけておくこと。
4.建築物の屋上に、大規模な屋外広告物を設置できるような平坦なスペースを確保すること。
4.建築物の屋上に、大規模な屋外広告物を設置できるような平坦なスペースを確保すること。
屋上のどでかい公庫屋物は良好な景観の形成にはならない。
問16
都市や地方における美しい景観の保全や創造に資する屋外広告物のありかたについては、欧米諸都市における取組みをモデルとすることができる。それらに関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。
1.アメリカ合衆国のボストン市では、1970年代半ばには、中心部の歴史的街区を対象とした「サイン・コード」(屋外広告物準則)が制定された。
2.ヨーロッパ諸国では、ナショナルトラストやシビックトラストなどの民間団体の活動が、都市や地方における広告景観の形成にも影響力を及ぼしてきた。
3.イギリスでは、国立公園や田園地帯においても屋外広告物の掲出制限がなされており、世界的にみても類のない厳格な規制を実施している。
4.魅力的な街並みで人気の高いフランスのパリでは、長らく自主的な屋外広告物の規制に依存してきたが、近年になって公的な規制がなされるようになった。
4.魅力的な街並みで人気の高いフランスのパリでは、長らく自主的な屋外広告物の規制に依存してきたが、近年になって公的な規制がなされるようになった。
パリでは早くから(19世紀末)法規制が先立った。
問17
市民の屋外広告物への意識を啓発するために開催する、色彩調査のワークショップの計画内容として、適切でないものはどれか。
1.屋外広告物の役割や色彩の基礎知識について講義を行う。
2.マンセル色票を用いて屋外で視感測色を行う時間は陽が陰る夕方に設定する。
3.屋外広告物だけでなく、背景となる建物や街路樹なども測色する。
4.測色した色を整理してカラーパレットを作成する。
2.マンセル色票を用いて屋外で視感測色を行う時間は陽が陰る夕方に設定する。
夕方では色彩が正確に見えない。
問18
日除けテントを活用した写真の屋外広告物およびその材料を説明する記述として、適切でないものはどれか。
1.窓や出入口などの開口部に沿うように掲出されるため、目立たないことが多く、色彩やデザインで存在感を工夫する必要がある。
2.太陽光による人や室内への紫外線対策としての有効性が注目されている。
3.汚れやほこりがつきやすく、美観を保つ上で定期的な清掃が必要である。
4.西洋建築の石造りの壁面との相性が良く、適切な色彩の使用による美しい街並みづくりへの寄与が期待されている。
1.窓や出入口などの開口部に沿うように掲出されるため、目立たないことが多く、色彩やデザインで存在感を工夫する必要がある。
写真で目立ってるでしょ。ボーナス問題ね。
問19
大型ビジョンについての記述として、適切でないものはどれか。
1.大型ビジョンは、大都市の駅前等での設置が増えている。
2.LED方式の大型ビジョンは、従来のものと比べて低消費電力・長寿命のうえ、器具が薄型・軽量で設計できる。
3.大型ビジョンを設置すれば、低コストで広告効果をあげる映像を流すことができる。
4.数面の大型ビジョンの映像を連動させるなど、街の空間を活用した効果的な表現が可能である。
3.大型ビジョンを設置すれば、低コストで広告効果をあげる映像を流すことができる。
低コストで導入できないでしょ。
問20
QRコードとサインについての記述として、適切でないものはどれか。
1.QRコードの情報量は、同面積のバーコードとほぼ同じである。
2.QRコードは、日本国産のコードであり漢字やかなを表現できる。
3.QRコードは、読み取り機能を搭載した携帯電話やスマートフォンの普及により一般に広まった。
4.QRコードやインターネットの活用により、屋外広告物を単独ではなく他のメディアと連携させて計画することができる。
1.QRコードの情報量は、同面積のバーコードとほぼ同じである。
83倍の情報量を記録できる。デザインP174