屋外広告士に必要な屋外広告知識をまとめました。
景観法
(景観計画)
第八条
景観行政団体は、都市、農山漁村その他市街地又は集落を形成している地域及びこれと一体となって景観を形成している地域における次の各号のいずれかに該当する土地(水面を含む。以下この項、第十一条及び第十四条第二項において同じ。)の区域について、良好な景観の形成に関する計画(以下「景観計画」という。)を定めることができる。
一 現にある良好な景観を保全する必要があると認められる土地の区域
二 地域の自然、歴史、文化等からみて、地域の特性にふさわしい良好な景観を形成する必要があると認められる土地の区域
三 地域間の交流の拠点となる土地の区域であって、当該交流の促進に資する良好な景観を形成する必要があると認められるもの
四 住宅市街地の開発その他建築物若しくはその敷地の整備に関する事業が行われ、又は行われた土地の区域であって、新たに良好な景観を創出する必要があると認められるもの
五 地域の土地利用の動向等からみて、不良な景観が形成されるおそれがあると認められる土地の区域2 景観計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
一 景観計画の区域(以下「景観計画区域」という。)
二 良好な景観の形成のための行為の制限に関する事項
三 第十九条第一項の景観重要建造物又は第二十八条第一項の景観重要樹木の指定の方針(当該景観計画区域内にこれらの指定の対象となる建造物又は樹木がある場合に限る。)
四 次に掲げる事項のうち、良好な景観の形成のために必要なもの
イ 屋外広告物の表示及び屋外広告物を掲出する物件の設置に関する行為の制限に関する事項
ロ 当該景観計画区域内の道路法 (昭和二十七年法律第百八十号)による道路、河川法 (昭和三十九年法律第百六十七号)による河川、都市公園法 (昭和三十一年法律第七十九号)による都市公園、津波防災地域づくりに関する法律 (平成二十三年法律第百二十三号)による津波防護施設、海岸保全区域等(海岸法 (昭和三十一年法律第百一号)第二条第三項 に規定する海岸保全区域等をいう。以下同じ。)に係る海岸、港湾法 (昭和二十五年法律第二百十八号)による港湾、漁港漁場整備法 (昭和二十五年法律第百三十七号)による漁港、自然公園法 による公園事業(国又は同法第十条第二項 に規定する公共団体が執行するものに限る。)に係る施設その他政令で定める公共施設(以下「特定公共施設」と総称する。)であって、良好な景観の形成に重要なもの(以下「景観重要公共施設」という。)の整備に関する事項
ハ 景観重要公共施設に関する次に掲げる基準であって、良好な景観の形成に必要なもの
(1) 道路法第三十二条第一項 又は第三項 の許可の基準
(2) 河川法第二十四条 、第二十五条、第二十六条第一項又は第二十七条第一項(これらの規定を同法第百条第一項 において準用する場合を含む。)の許可の基準
(3) 都市公園法第五条第一項 又は第六条第一項 若しくは第三項 の許可の基準
(4) 津波防災地域づくりに関する法律第二十二条第一項 又は第二十三条第一項 の許可の基準
(5) 海岸法第七条第一項 、第八条第一項、第三十七条の四又は第三十七条の五の許可の基準
(6) 港湾法第三十七条第一項 の許可の基準
(7) 漁港漁場整備法第三十九条第一項 の許可の基準
ニ 第五十五条第一項 の景観農業振興地域整備計画の策定に関する基本的な事項
ホ 自然公園法第二十条第三項 、第二十一条第三項又は第二十二条第三項の許可(政令で定める行為に係るものに限る。)の基準であって、良好な景観の形成に必要なもの(当該景観計画区域に国立公園又は国定公園の区域が含まれる場合に限る。)3 前項各号に掲げるもののほか、景観計画においては、景観計画区域における良好な景観の形成に関する方針を定めるよう努めるものとする。
4 第二項第二号の行為の制限に関する事項には、政令で定める基準に従い、次に掲げるものを定めなければならない。
一 第十六条第一項第四号の条例で同項の届出を要する行為を定める必要があるときは、当該条例で定めるべき行為
二 次に掲げる制限であって、第十六条第三項若しくは第六項又は第十七条第一項の規定による規制又は措置の基準として必要なもの
イ 建築物又は工作物(建築物を除く。以下同じ。)の形態又は色彩その他の意匠(以下「形態意匠」という。)の制限
ロ 建築物又は工作物の高さの最高限度又は最低限度
ハ 壁面の位置の制限又は建築物の敷地面積の最低限度
ニ その他第十六条第一項の届出を要する行為ごとの良好な景観の形成のための制限5 景観計画は、国土形成計画、首都圏整備計画、近畿圏整備計画、中部圏開発整備計画、北海道総合開発計画、沖縄振興計画その他の国土計画又は地方計画に関する法律に基づく計画及び道路、河川、鉄道、港湾、空港等の施設に関する国の計画との調和が保たれるものでなければならない。
6 景観計画は、環境基本法 (平成五年法律第九十一号)第十五条第一項 に規定する環境基本計画(当該景観計画区域について公害防止計画が定められているときは、当該公害防止計画を含む。)との調和が保たれるものでなければならない。
7 都市計画区域について定める景観計画は、都市計画法第六条の二第一項 の都市計画区域の整備、開発及び保全の方針に適合するものでなければならない。
8 市町村である景観行政団体が定める景観計画は、議会の議決を経て定められた当該市町村の建設に関する基本構想に即するとともに、都市計画区域又は準都市計画区域について定めるものにあっては、都市計画法第十八条の二第一項 の市町村の都市計画に関する基本的な方針に適合するものでなければならない。
9 景観計画に定める第二項第四号ロ及びハに掲げる事項は、景観重要公共施設の種類に応じて、政令で定める公共施設の整備又は管理に関する方針又は計画に適合するものでなければならない。
10 第二項第四号ニに掲げる事項を定める景観計画は、同項第一号及び第四号ニに掲げる事項並びに第三項に規定する事項については、農業振興地域の整備に関する法律(昭和四十四年法律第五十八号)第四条第一項の農業振興地域整備基本方針に適合するとともに、市町村である景観行政団体が定めるものにあっては、農業振興地域整備計画(同法第八条第一項の規定により定められた農業振興地域整備計画をいう。以下同じ。)に適合するものでなければならない。
11 景観計画に定める第二項第四号ホに掲げる事項は、自然公園法第二条第五号 に規定する公園計画に適合するものでなければならない。
(策定の手続)
第九条
景観行政団体は、景観計画を定めようとするときは、あらかじめ、公聴会の開催等住民の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとする。2 景観行政団体は、景観計画を定めようとするときは、都市計画区域又は準都市計画区域に係る部分について、あらかじめ、都道府県都市計画審議会(市町村である景観行政団体に市町村都市計画審議会が置かれているときは、当該市町村都市計画審議会)の意見を聴かなければならない。
3 都道府県である景観行政団体は、景観計画を定めようとするときは、あらかじめ、関係市町村の意見を聴かなければならない。
4 景観行政団体は、景観計画に前条第二項第四号ロ又はハに掲げる事項を定めようとするときは、あらかじめ、当該事項について、国土交通省令・農林水産省令・環境省令で定めるところにより、当該景観重要公共施設の管理者(景観行政団体であるものを除く。)に協議し、その同意を得なければならない。
5 景観行政団体は、景観計画に前条第二項第四号ホに掲げる事項を定めようとするときは、あらかじめ、当該事項について、国立公園等管理者(国立公園にあっては環境大臣、国定公園にあっては都道府県知事をいう。以下同じ。)に協議し、その同意を得なければならない。
6 景観行政団体は、景観計画を定めたときは、その旨を告示し、国土交通省令・農林水産省令・環境省令で定めるところにより、これを当該景観行政団体の事務所において公衆の縦覧に供しなければならない。
7 前各項の規定は、景観行政団体が、景観計画を定める手続に関する事項(前各項の規定に反しないものに限る。)について、条例で必要な規定を定めることを妨げるものではない。
8 前各項の規定は、景観計画の変更について準用する。
(特定公共施設の管理者による要請)
第十条
特定公共施設の管理者は、景観計画を策定し、又は策定しようとする景観行政団体に対し、当該景観計画に係る景観計画区域(景観計画を策定しようとする景観行政団体に対しては、当該景観行政団体が策定しようとする景観計画に係る景観計画区域となるべき区域)内の当該管理者の管理に係る特定公共施設について、これを景観重要公共施設として当該景観計画に第八条第二項第四号ロ又はハに掲げる事項を定めるべきことを要請することができる。この場合においては、当該要請に係る景観計画の部分の素案を添えなければならない。2 景観計画に定められた景観重要公共施設の管理者は、景観行政団体に対し、当該景観計画について、第八条第二項第四号ロ又はハに掲げる事項の追加又は変更を要請することができる。前項後段の規定は、この場合について準用する。
3 景観行政団体は、前二項の要請があった場合には、これを尊重しなければならない。
(住民等による提案)
第十一条
第八条第一項に規定する土地の区域のうち、一体として良好な景観を形成すべき土地の区域としてふさわしい一団の土地の区域であって政令で定める規模以上のものについて、当該土地の所有権又は建物の所有を目的とする対抗要件を備えた地上権若しくは賃借権(臨時設備その他一時使用のために設定されたことが明らかなものを除く。以下「借地権」という。)を有する者(以下この条において「土地所有者等」という。)は、一人で、又は数人が共同して、景観行政団体に対し、景観計画の策定又は変更を提案することができる。この場合においては、当該提案に係る景観計画の素案を添えなければならない。2 まちづくりの推進を図る活動を行うことを目的とする特定非営利活動促進法 (平成十年法律第七号)第二条第二項 の特定非営利活動法人若しくは一般社団法人若しくは一般財団法人又はこれらに準ずるものとして景観行政団体の条例で定める団体は、前項に規定する土地の区域について、景観行政団体に対し、景観計画の策定又は変更を提案することができる。同項後段の規定は、この場合について準用する。
3 前二項の規定による提案(以下「計画提案」という。)は、当該計画提案に係る景観計画の素案の対象となる土地(国又は地方公共団体の所有している土地で公共施設の用に供されているものを除く。以下この項において同じ。)の区域内の土地所有者等の三分の二以上の同意(同意した者が所有するその区域内の土地の地積と同意した者が有する借地権の目的となっているその区域内の土地の地積との合計が、その区域内の土地の総地積と借地権の目的となっている土地の総地積との合計の三分の二以上となる場合に限る。)を得ている場合に、国土交通省令・農林水産省令・環境省令で定めるところにより、行うものとする。
(計画提案に対する景観行政団体の判断等)
第十二条
景観行政団体は、計画提案が行われたときは、遅滞なく、当該計画提案を踏まえて景観計画の策定又は変更をする必要があるかどうかを判断し、当該景観計画の策定又は変更をする必要があると認めるときは、その案を作成しなければならない。(計画提案を踏まえた景観計画の案の都道府県都市計画審議会等への付議)
第十三条
景観行政団体は、前条の規定により計画提案を踏まえて景観計画の策定又は変更をしようとする場合において、その策定又は変更が当該計画提案に係る景観計画の素案の内容の一部を実現することとなるものであるときは、第九条第二項の規定により当該景観計画の案について意見を聴く都道府県都市計画審議会又は市町村都市計画審議会に対し、当該計画提案に係る景観計画の素案を提出しなければならない。(計画提案を踏まえた景観計画の策定等をしない場合にとるべき措置)
第十四条
景観行政団体は、第十二条の規定により同条の判断をした結果、計画提案を踏まえて景観計画の策定又は変更をする必要がないと決定したときは、遅滞なく、その旨及びその理由を、当該計画提案をした者に通知しなければならない。2 景観行政団体は、都市計画区域又は準都市計画区域内の土地について前項の通知をしようとするときは、あらかじめ、都道府県都市計画審議会(市町村である景観行政団体に市町村都市計画審議会が置かれているときは、当該市町村都市計画審議会)に当該計画提案に係る景観計画の素案を提出してその意見を聴かなければならない。
(景観協議会)
第十五条
景観計画区域における良好な景観の形成を図るために必要な協議を行うため、景観行政団体、景観計画に定められた景観重要公共施設の管理者及び第九十二条第一項の規定により指定された景観整備機構(当該景観行政団体が都道府県であるときは関係市町村を、当該景観計画区域に国立公園又は国定公園の区域が含まれるときは国立公園等管理者を含む。以下この項において「景観行政団体等」という。)は、景観協議会(以下この条において「協議会」という。)を組織することができる。この場合において、景観行政団体等は、必要と認めるときは、協議会に、関係行政機関及び観光関係団体、商工関係団体、農林漁業団体、電気事業、電気通信事業、鉄道事業等の公益事業を営む者、住民その他良好な景観の形成の促進のための活動を行う者を加えることができる。2 協議会は、必要があると認めるときは、その構成員以外の関係行政機関及び事業者に対し、意見の表明、説明その他の必要な協力を求めることができる。
3 第一項前段の協議を行うための会議において協議がととのった事項については、協議会の構成員は、その協議の結果を尊重しなければならない。
4 前三項に定めるもののほか、協議会の運営に関し必要な事項は、協議会が定める。